「世界の農業」のまとめです。特定の国々の特徴ばかりでなく、全体の中はどうなのかと比較しながら勉強しておく必要があります。今回は、世界の農業についてまとめています。それでは、高校入試対策・社会「世界の農業」のまとめをみていきましょう。
アメリカ合衆国の農業
労働者を雇い大型機械を使用して大規模に栽培。自然条件や社会条件に適した作物を栽培(適地適作)。大規模に栽培すると生産にかかる費用は安くなる。
- 小麦…プレーリーからグレートプレーンズにかけた地域で小麦の栽培。
- トウモロコシ…中央平原北部のオハイオ州からアイオワ州にかけて栽培。大豆の生産も盛ん。
- 酪農…五大湖の周辺。
- 綿花…南部一帯から東部。大豆や落花生の栽培。
- 地中海式農業…カリフォルニア州を中心にぶどう、オリーブ、オレンジなどを栽培。
アメリカは、世界の食料庫で、小麦・トウモロコシ・大豆などを大量に生産し、世界各地に輸出している。アメリカ合衆国で生産された農作物は世界各地に輸出。
ヨーロッパの農業
- 混合農業…北部・西部では穀物・飼料作物の栽培と家畜の飼育を組み合わせた混合農業が発達。
- 地中海式農業…地中海沿岸では夏はオリーブ、ぶどうなどの果樹。冬は小麦を栽培する地中海式農業を行う。
フランスの農業
フランスはEU最大の農業国。小麦の生産量・輸出量は世界有数(どちらも5位)。
オランダの農業
園芸農業が盛んで、酪農によりチーズなどを生産。
イタリアの農業
地中海式農業は、ぶどう、オリーブは世界有数の生産。
アジア州の農業
中国の農業
世界最大の人口をもつので、食料生産量は世界有数の大国です。米と小麦の生産量は世界第一で、とうもろこしも、世界有数です。東部の平野部でさかん。
- 華北地方では、寒冷な気候のため畑作が中心で、小麦や大豆などの生産。
- 華中地方では、温暖多雨な気候で稲作が中心で、米の生産。
1970年代後半から、一定量を政府に納め、残りを自由市場で売ることができる生産責任制を導入。これによって、農民の生産意欲が高まり、生産は大きく増加しました。その結果、万元戸とよばれる裕福な農家も現れました。
韓国の農業
かつては、稲作を中心とする農業が産業の中心でした。とくに1970年ごろからセマウル運動という農村の近代化運動が進むと、農業生産力は大幅に伸びました。
タイの農業
タイは、古くから稲作を中心とする農業がさかんで、チャオプラヤ川流域では、雨季に川が増水し洪水のようになります。これを利用して、浮稲とよばれる茎の長い稲が栽培されていましたが、現在ではかんがい設備の発達で、浮稲の栽培は減っています。
米はタイの重要な輸出品の1つで、輸出量は世界有数です。このほか、鶏肉や水産物の輸出も多いです。
インドネシアの農業
インドネシアの農業は、植民地時代からプランテーション(大農園)による天然ゴムやパーム油などの生産が中心です。また高温多雨な気候を生かして稲作もさかんです。
ベトナムの農業
ベトナムは、南部の大河メコン川下流に広がるメコンデルタ地帯では、高温多雨な気候を利用して、古くから稲作がさかんです。
インドの農業
インドでは、ガンジス川の下流域では、高温多雨の気候を生かして稲作がさかんです。また、乾燥したデカン高原は、世界的な綿花の栽培地です。また、北東部のアッサム地方では、山の斜面を利用した茶の栽培で知られています。
パキスタンの農業
綿花は、世界的な生産量・輸出量をほこります。
ネパールの農業
イギリスの植民地時代から「セイロンティー」とよばれる茶の栽培がさかんです。
オーストラリアの農業
- 牧羊…降水量が少ない地域。堀り抜き井戸を利用。
- 牧牛…比較的降水量が多い地域。
- 酪農…温暖湿潤気候で人口が多い南東部。
- 小麦と羊を組み合わせた農業…降水量の多い地域。
- さとうきび…高温多雨の北東部の海岸地域。オーストラリア自然環境に合わせて農牧業を行っている。
ブラジルの農業
ブラジルは、南アフリカ大陸の約半分を占める。農業は、コーヒー・サトウキビの栽培がさかん。コーヒーの生産量・輸出量世界一。さとうきびを原料としてバイオエタノールを生産。
アフリカの農業
農業は、輸出用の商品作物を栽培。カカオコーヒーなど。プランテーションでは、欧米諸国が開いた特定の商品作物だけを栽培する大規模な企業的な農園農業。
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