中3国語「挨拶-原爆の写真によせて」定期テスト過去問分析問題です。中学3年国語(光村図書)に収録されている「挨拶(原爆の写真によせて)」は、戦争や平和に関する深いテーマを扱った詩であり、定期テストでよく出題される重要教材です。筆者の想いや写真の意味をどう読み取るかが、読解のカギになります。本記事では、定期テストで頻出の設問パターンや過去問を分析したポイントをもとに、読解力を高める対策問題を収録。
- 詩の表現技法、語句の意味、作者の詩に対する思いを把握しましょう。
- その当時の時代背景をくみ取りながら読み解きましょう。
挨拶の定期テスト過去問分析問題
教科書の「挨拶-原爆の写真によせて」を読んで、次の問いに答えなさい。
問一 「あ、」について、この言葉に込められた心情にあてはまらないものを、次のア~エから選びなさい。
ア 驚愕
イ 衝撃
ウ 断念
エ 悲痛
問二 「あ、」について、この書き出しに効果を次から一つ選び、記号で答えなさい。
ア やわらかさを感じさせる。
イ 余情を感じさせる。
ウ 注意をひきつける。
エ リズム感を生み出している。
問三 「すがすがしい朝の顔を」の後に省かれている一行を書き抜きなさい。
問四 「りつぜん」の意味を次から一つ選び、記号で答えなさい。
ア おそれふるえること
イ いかりいきどおること
ウ 落ち着いていること
エ しょんぼりすること
問五 「地球が原爆を数百個所持して/生と死のきわどい淵を歩くとき」で用いられている表現技法を答えなさい。
問六 「何か」とは、どのようなものと考えられるか。「平和」という言葉を使って、簡潔に説明しなさい。
問七 「油断していた」に込められている作者の主張を「戦争」「平和」という二語を使って、三十字以内で書きなさい。
挨拶の定期テスト過去問分析問題の解答
問一 ウ
問二 ウ
問三 もう一度見直そう
問四 ア
問五 擬人法
問六 平和をおびやかすもの
問七 悲惨な戦争を忘れず、平和を保つように努力しなければならない。
挨拶-原爆の写真によせてのポイント
詩の基本情報
- 作者:石垣りん(1920年生まれ)
- 形式:口語自由詩(話し言葉で、文字数に制限のない形式)
- 構成:七連構成
- 執筆背景:1952年、原爆被災者の写真が初めて公にされることとなり、その写真に添える詩として執筆されました。
主題と作者のメッセージ
この詩は、原爆の悲劇を忘れず、同じ過ちを繰り返さないようにという警鐘を鳴らしています。また、日常の中で平和を当然と考え、危機感を失っている現代人への問いかけも含まれています。詩の中で「友よ」と呼びかけているのは、詩を読むすべての人々であり、過去の犠牲者の思いを共有し、未来への責任を持つよう促しています。
表現技法
詩中には以下のような表現技法が用いられています。
- 擬人法:「地球が原爆を数百個所持して」など、地球を人間のように表現しています。
- 体言止め:「すこやかな今日の顔」など、名詞で文を終えることで余韻を残しています。
- 対句法:「すこやかな今日の顔」「すがすがしい朝の顔」など、似た構造の表現を並べています。
- 倒置法:文の語順を入れ替えることで、印象を強めています。
題名「挨拶」の意味
石垣りんは、この詩の題名を「挨拶」とした理由について、「友達に『オハヨウ』と呼びかけるかわりの詩」と述べています。日常の挨拶のように、戦争の記憶を共有し、平和の大切さを再確認することを日々の習慣とする願いが込められています。
まとめ
「挨拶(原爆の写真によせて)」は、原爆の悲劇を風化させず、平和の尊さを日常の中で意識し続けることの重要性を訴えています。詩に込められたメッセージを理解し、過去の出来事を忘れず、未来への責任を持つことが求められています。
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