「身近な地域の調査」についてのまとめです。注目されないところですが、案外、入試では、出題されるところですので、きっちり覚えて、差をつけていきましょう。それでは、中学地理の「身近な地域の調査」についてのまとめです。
身近な地域の調査
身近な地域の調査には、
- テーマ決め
- 調査
- まとめ
- 発表
と順序があります。
テーマを決める
調査テーマを決めて調査計画を立てよう空中写真で高い場所から地域をながめたり、地形図などで地域の様子を読み取ったりし、調べたいことと、以下の7つの視点の関係図をつくって、調査テーマを決めましょう。
- 自然や防災…川、山、気温、災害に対する防災対策など。
- 地域の歴史・発展…地域の歴史、歴史的遺産の分布など。
- 産業・土地利用…工業、土地利用の変化など。
- 環境問題…環境問題の取り組み、地域関係など。
- 人口…人口密度・分布、人口の増減、年齢人口構成など。
- 生活や文化…人々の生活、町並み、年中行事や祭りなど。
- 他の地域との結びつき…交通網の整備、通勤・通学の範囲、観光客の変化など。
調査の方法
調査テーマが決まったら、仮説を立て、調査項目を決め、調査計画書の形に整理します。調査方法には、野外調査 (フィールドワーク)や聞き取り調査、文献調査などがあります。調べる内容にふさわしい調査方法を考え、調査計画を立てましょう。
野外観察では、あらかじめルートマップを作り、地域を歩いて、観察したものをメモやスケッチの形でノートに記録しましょう。カメラやビデオカメラで画像や映像を記録しておくと、あとで整理するときに役立ちます。
野外調査のときに使う、観察して歩く道順などを記入した地図のこと。
聞き取り調査では、人に会って話を聞きます。あらかじめ質問・内容をアンケートのような形でまとめておくとよいでしょう。文献調査では、本や新聞、インターネットの記事などで過去の記録を調べます。野外調査で得た情報が正しいか確かめることもできます。情報を収集するときは、その情報の調査時期、調査した人、調査された場所、調査の目的をはっきりさせておきましょう。インターネットの情報には正しくないものもあるので注意が必要です。また、ほかの人の文章を勝手に使ってはいけません。統計資料は、図書館の文献資料や市役所のホームページなどから入手することができます。これらの施設で聞き取り調査を行うとよりくわしい情報が得られます。
- 地図の利用…地形図、環境地図などから読み取る。
- 文献調査…図書館、役所などで必要な書類を調べる。
- 野外観察・聞き取り調査…現地に行っても観察、話を聞く。
まとめる
調査結果をもとに考察してまとめしょう。調査で集めた情報を整理して分析します。集めた資料を関連づけ、その原因や背景を考えて、調査テーマに対する答えを考察しましょう。統計資料をまとめるとき、数量の比較や数量の変化を示すときは、折れ線グラフや棒グラフ、割合を示すときは円グラフや帯グラフにするとわかりやすくなります。
発表方法
調査結果を分析考察したことを発表し、意見交換します。他のグループの発表内容を自分たちの発表内容と比較し、関連づけながら聞くことが大切です。
- レポートや新聞形式にして印刷して配布する。
- 写真、スライド、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)などを利用して発表する。
- 撮影したビデオ編集して、上映する。
- インターネットのホームページで活動を紹介する。
地形図
地形図の読み取り方をマスターすることが大事
地形図のきまりとして、まず縮図の確認1/10000、1/25000、1/50000のものがある。
- 等高線…土地の高低、起伏、尾根・谷といった地形の特色を読み取る。
- 地図記号…土地利用、町の様子、産業を読み取る。
特色のある地形
等高線のようすから大まかに特色をつかむ。
- 扇状地…山が山地から平地に出たところに広がる、扇形の傾斜地。
- 三角州…河口近くの土砂が堆積してできた低く平らな平地。
新旧の地形図を比較する
地域の昔と現在の様子がわかる。
- 地名と地域の様子、歴史との関係を読み取る。
- 地域の産業、構造の変化などを読み取る。
コメント