中3理科の塩化銅水溶液の電気分解についてまとめています。電解質の水溶液の分解になりますので、イオンに動きに着目して勉強していきましょう。それでは、塩化銅水溶液の電気分解についてみていきましょう。
塩化銅の電気分解のポイント
電気分解とは、電解質の水溶液に電流を流すと、陽極と陰極に物質が生じます。塩化銅水溶液(青色)に電圧をかえると、陽極に塩素が生じ、陰極に銅が付着します。電気分解が進むと、青色がうすくなります。
- 塩化銅の電離…銅イオンCu2+と塩化物Cl–が1:2の数の比で電離します。
- 陰極での変化…Cu2+が電子を2個受け取ってCuとなり、電極に付着する。
- 陽極での変化…Cl–が電子を放出してClとなり、2個結合してCl2となって発生します。
銅原子
銅原子は原子核中に陽子を29個もちます。このとき銅原子のもつ電子数は29個、塩化銅水溶液にふくまれる銅イオンのもつ電子数は27個となります。
これは、原子には、原子核の中に+の電気をもった陽子という粒子があり、原子核のまわりに電子という-の電気をもった粒子があります。陽子1個の+の電気の量と電子1個の-の電気の量は等しく、1つの原子の中で陽子と電子の数は等しいので、原子全体では+の電気の量と-の電気の量が等しく、電気をおびていません。
したがって、陽子を29個もつ銅原子は、電子も29個もちます。
銅イオンは、銅原子が電子を2個失って、+の電気を帯びたものなので、電子を29-2=27個となります。
塩化銅の電気分解の練習問題
うすい塩酸に銅板と亜鉛版を入れて導線でモーターとつなぐと、モーターが回転した。次の問いに答えなさい。
- このしくみで電池を取り出す装置を何というか。
- +極としてはたらいているのは、銅板と亜鉛版のどちらか。
- モーターが回転しているとき、銅板から発生する気体は何か。
- 銅板と亜鉛版につながる導線の端子を入れ替えると、モーターの回転はどうなるか。
- うすい塩酸を砂糖水に取りかえたら、モーターの回転はどうなるか。
- 塩化銅を水にとかしたときの電離のようすをイオン式で書け。
- 陽極で発生した気体の説明として、最も適当なものを次のア~エより選べ。
ア 水に少し溶け、水溶液は酸性を示す。石灰水を白く濁らせる。
イ 水に非常に溶けやすく、水溶液はアルカリ性を示す。肥料の原料として利用されます。
ウ 水に非常に溶けやすく、水溶液は強い酸性を示します、この気体の水溶液が塩酸である。
エ 水に溶けやすく、水溶液は酸性を示す。赤色の水性インクを脱色する。
塩化銅の電気分解の練習問題の解答
- 電池(化学電池)
- 銅板
- 水素
- 反対向きに回転する
- 回転しなくなる
- CuCl2→Cu2++Cl–
- エ
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