中1理科「地震のゆれとしくみのポイントまとめ」です。地震については、地震計の記録と地震波の伝わる距離-時間グラフをもとに地震波の速さを求める問題が多いです。また、震度とマグニチュードについての出題は少ないですが、知識としておさえておきましょう。
地震のポイント
地震は、地殻の変動のなかでも非常に急激におこる現象である。わが国は地震の非常に多い地域にはいっているため、しばしば地震がおこり、ときには、大地震にみまわれ て大きな被害を受ける。
震度
震度は、ゆれの程度。マグニチュードは、規模であることをおさえましょう。
- 地震…地表付近で起こった地殻変動による振動が波となって伝わる現象。
- 地震計…振り子の性質を利用して、地震のゆれを自動的に記録する装置(記録用のペンと円筒ドラムなどからなる。)地面がゆれても動かない不動点にペンをとりつける。
- 震度…土地のゆれの大きさ。人体での感じ方や物の動きなどから決める。震度階級は10段階。
- マグニチュード…地震そのものの大きさ、規模。規模の記号はM。Mが1大きくなるとエネルギーの量は約32倍。
地震の発生場所とゆれ方
地震の振動が波になって伝わっていく。
<地震の発生場所>
震源…地下で地震が発生した場所。観測地点と震源の距離を震源距離という。
震央…震源の真上の地表面上の地点。震央と震源の間の距離。震源の深さ。
<地震のゆれ方>
初期微動…はじめの小さなゆれ(地震波のP波による。)
主要動…初期微動に続く大きなゆれ。(地震波のS波による。)
P波…たて波。固体中や液体中を6~8km/sの速さで伝わる波。
S波…横波。固体中を3~5km/sの速さで伝わる波。
等発震時曲線…ゆれはじめた時刻が等しい地点を結んだときにできる曲線。中心付近が震央。
<地震波の速さ>
初期微動の伝わる速さ…P波の速さ。
主要動の伝わる速さ…S波の速さ。
初期微動継続時間…初期微動が続いている時間。震源距離に比例する。
等発震時曲線
地震でゆれはじめた時刻(発震時)が同じ地点を線で結ぶと、地震のおこった真上の地点(震央)を中心にした。同心円状の線ができる。これを曲線という。地震の波が震央を中心にして周囲に伝わっていくことがわかる。
地震の波の性質
地震のゆれ(波)を地震計で記録したものである。これを地震記録という。地震のときは、ふつう小さなゆれが続き、つぎに大きなゆれがきて、しだいに小さくなって消えていく。実際に地震を経験した場合も、はじめガタガタと小さなゆれがあり、その後にユサユサと大きくゆれることがわかる。はじめの小さなゆれを初期微動、あとの大きなゆれを主要動という。
初期微動
地震の波は、速さのちがう2種頼の波となって伝わっていく。速い波は縦波(疎密波)で、初期微動はこの波のゆれである。この波をP(Primary「初期の」の頭文字)という。
地震のおこった場所やその近くの地表では、速い波とおそい波はほとんど同時にとどくが、距離が大きくなるほど速い波とおそい波のとどく時間に差ができ、初期微動の続く時間(初期微動継続時間)が長くなる。P波が伝わる速さは地表近くでは、6~8km/sでのゆれはじめた時刻は、P波がとどいたときである。
主要動
初期微動に続く大きなゆれで、おそい波がとどいてからのゆれである。おそい波は横渡で、S波 (Secondary「2次的な」の頭文字)という。S波が伝わる速さは、だいたい3~5km/sである。
初期微動継続時間
震源距離は、初期微動継続時間に比例。
地震波の速さ
- 初期微動の伝わる速さ…P波の速さ。
- 主要動の伝わる速さ…S波の速さ。
- 初期微動継続時間…初期微動が続いている時間。震源距離に比例する。
震源距離を求める式
- 比例定数をk(=7~8)とすると、
- 震源距離(km)=k×初期微動継続時間(s)
プレート
世界の地震帯…環太平洋地震帯、地中海-ヒマラヤ地震帯など。
<日本の地震の分布>
- 震央の分布…関東、東北、北海道の太平洋側に目立って多い。
- 震源の分布…日本海側に分布するものほど震源が深くなる。
地震の原因は、プレートの動きで説明されている。
- 海溝…海底にある大きな溝。大陸プレートの下に、海洋プレートが沈み込んでいる場所。
- 海嶺…海底にある大きな山脈。海洋プレートがうまれる場所です。
- プレート…地球の表面をおおう70~100kmある固い岩盤。プレートは、海嶺で生まれ、海溝に沈み込んでいる。
- 大陸プレート…ユーラシアプレートと北アメリカプレート
- 海洋プレート…太平洋プレートとフィリピン海プレート
- 日本付近のプレート…日本付近には弧状列島が並び、それにそうようにプレートとプレートの境と海溝がある。
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