中学国語の「敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)」についてのまとめです。敬語は国語の中でも入試でよく出題される重要なテーマの一つです。「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の使い分けができるかどうかで、相手に対する敬意の伝え方が大きく変わります。また、敬語を正しく理解することは、実生活でも役立つ大切なスキルです。本記事では、敬語のポイントをわかりやすく解説し、演習問題を通じて実践的な理解を深める内容をお届けします。高校入試対策の第一歩として、一緒に敬語を攻略しましょう!
敬語のポイント
敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語があります。敬語は、使うべき相手の動作に、尊敬語でなく、謙譲語を使ってしまうと、とても失礼なってしまいますので、相手や場面に応じて、適切な敬語を使えるようにしておかなければなりません。ですので、入試でも頻出する単元の1つとなっています。しっかり、使い分けができるようになっておきましょう。
丁寧語は、言葉を丁寧にすることによって、相手に対する敬意を表します。
尊敬語のポイント
- 相手や話題の人物を直接高める。
- 相手の動作や状態に対して用いる。
尊敬語の種類
- 尊敬の意味を表す動詞…おっしゃる、召し上げる、くださるなど
- 尊敬の意味を表す助動詞「れる」「られる」…書かれる、述べられるなど
- 「お~になる」「ご~なさる」の形…お客様がわが家にお泊りになる。
- 尊敬の意味を含む接頭語・接尾語…ご出席、貴校など
謙譲語のポイント
- 自分を含めることで相手を間接的に高める。
- 自分や自分の側の人の動作や状態に対して用いる。
謙譲語の種類
- 謙譲の意味を表す動詞…申す、うかがうなど
- 「お~する」「ご~いたす」の形…大事な本をお借りするなど
- 謙譲の意味を表す名詞…わたくし、せがれ
- 接頭語・接尾語…粗品、弊社など
動詞の敬語と謙譲語の使い分け
基本形 | 尊敬語 | 謙譲語 |
---|---|---|
行く・話す | おっしゃる | 申す・申しあげる |
行く・来る | いらっしゃる・おいでになる | うかがう・まいる |
与える・やる | くださる | あげる・さしあげる |
食べる・飲む | めしあがる | いただく・頂戴する |
する | なさる | いたす |
誤りやすい敬語に注意
- 尊敬語と謙譲語を混同しない。
- 身内の者に尊敬語は使わない。
- 敬語を重ねて使わない。
- 外来語には普通「お」を付けない。
間違った例
- 先生がこちらに参る予定です。
- お母さんは、今家にいらっしゃいません。
- お客様がいらっしゃられる。
助動詞の分類 「れる」「られる」
- 図書委員に選ばれる。(受け身)
- 私は30分であの山に登れる。(可能)
- 先生が「こうだ!」とおっしゃられた。(尊敬)
- 死んだ犬のことが思い出される。(自発)
敬語の練習問題
【問1】次の動詞を尊敬を表す特別な動詞に書き直しなさい。
(1)食べる
(2)来る
(3)言う
【問2】次の動詞を謙譲を表す特別な動詞に書き直しなさい。
(1)食べる
(2)言う
(3)行く
(4)見る
【問3】次から、敬語の使い方が正しいものを選び、記号で答えなさい。
1 こちらの会員証は現在(アご利用になれません。 / イご利用できません)。
2 中村先生はどちらに(ア おられますか / イ いらっしゃいますか)。
3 どんなことでも(ア ご相談してください / イご相談ください)。
4 どのような商品を(ア お求めしていますか / イ お求めですか)。
5 先生の家の犬は何が(ア お好きですか / イ 好きですか)。
6 あちらの絵は(アご覧になりましたか。/ イ ご拝見されましたか)。
7 ご依頼を(ア承りました / イ承りになりました)。
8 お客様はそう(ア おっしゃいました / イおっしゃられました)。
9 教頭先生が(アご退職されました / イご退職になられました)。
10 ゆっくりと(アお休みしてください / イお休みになってください)。
【問4】次の下線部の言葉を、文脈に応じて正しい表現に直しなさい。
1 この本はお読みになられましたか。
2 先輩にお会いになりたいのですが。
3 ご連絡してくださってありがとうございました。
4 必要な資料は私がお持ちになりました。
5 こちらでお待ちしてください。
6 こんにちは。太郎さんは部屋におられますか。
7 どうぞ遠慮なく召し上がられてください。
8 先生の家のうさぎが飛び跳ねていらっしゃる。
9 そろそろお客様が参られます。
敬語の練習問題の解答
【問1】
(1)召し上がる
(2)いらっしゃる
(3)おっしゃる
【問2】
(1)いただく
(2)申す
(3)参る
(4)拝見する
【問3】
1 ア
2 イ
3 イ
4 イ
5 イ
6 ア
7 ア
8 ア
9 ア
10 イ
【問4】
1 お読みになりましたか
2 お会いしたいのですが
3 ご連絡くださって
4 お待ちしてました
5 お待ちください
6 いらっしゃいますか
7 召し上がってください
8 飛び跳ねている
9 いらっしゃいます(来られます)
以上が、中学国語の「敬語」についてのまとめとなります。特に、尊敬語と謙譲語の使い分け、また助動詞「れる」「られる」の分類などは、定期的に復習して、確実に得点できるようにしておきましょう。
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