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中学国語「随筆の読解の仕方」

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中学国語「随筆の読解の仕方」です。随筆では、筆者の思いや考えはいろいろな表現で書き表れています。

■心情表現
心情を直接に表したもの。思った内容や考えた内容を含む文の文末に、心情表現があります。「~が楽しみだ」「~残念だ」などの感情を表す表現もこれに含まれます。
(例)とても深くて美しい。
■筆者の言動や様子
心情を直接的に表す言葉以外に、筆者の言葉や態度、様子についての表現から、心情を読み取ります。
(例)この難問を前に、私はばんざいをしたままだ。(手が付けられなくてどうしようもない心境)
■事実の表現
筆者が見たり聞いたりした事実。または体験を述べているとき、そこに筆者の心情を含まれることもあります。事実をありのままに述べようとしても、説明の中に感じたことをや考えたことが含まれてしまうからです。

客観的な事実は、筆者の考えや心情ではないので気をつけましょう。

(例)今の日本は、ますます高齢化社会となります。(客観的事実)これは、きわめて、今後の日本に暗い影を落とします。(筆者の考え・心情)

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随筆の解き方

筆者独自の感覚、考え方、ものの見方が強く表れます。筆者が実際に体験したことや見聞したことがもとになるので、筆者の生き方や暮らし方に密着した内容が書かれることが多いです。

扱われる内容もさまざまで、日常生活の中にある、ちょっとしたことも含めて、筆者が関心をもったものならば、どんなものでも題材になります。

(例)枕草子
枕草子は、平安時代に清少納言が書いた随筆です。

<古文>
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。

夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたる飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。

秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入りはてて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。

冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もてわたるも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。 (枕草子 第一段)

以上のような随筆ですが、

  • 宮中で体験したことの思い出
  • 身近な人々の言動についての感想
  • 季節はいつがいいと思うなどの考え

などがそれぞれのまとまりで、文章にまとめられています。

  • 旅行中に体験したことをや見聞したことを書いたものを特に、「紀行文」といいます。

主題をつかむ

その文章の中で筆者が最も言いたいことが主題(テーマ)です。筆者が心を動かされていることがわかる表現に注目します。

キーワード話題をおさえます。繰り返し出てくる言葉がキーワード、言葉を変えて何度も説明されていることが話題です。話題について考えや意見、思ったことを述べている中で、主題が述べられていることが多いです。

筆者の視点をとらえます。筆者のものの見方、考え方をおさえます。話題についての意見や感想だけでなく、その背景にある考え方も含めて考えます。「筆者は何を言いたくてこの文章を書いたのだろう?」と考えてみるといいでしょう。

  1. 筆者の体験・見聞した事実(話題)
  2. 体験や見聞から、考えたこと・感じたことについての説明(筆者の視点)

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