▶ YouTube動画「トイトク」定期テスト・高校入試対策

高校入試対策古文「今昔物語集のテストでよく出る対策問題」

今昔物語集アイキャッチ画像 入試対策
スポンサーリンク

高校入試対策古文「今昔物語集のテストでよく出る対策問題」です。高校入試の国語で出題される古文は、現代語とは異なる独特の表現や文法が多く、苦手意識を持つ受験生も少なくありません。その中でも、「今昔物語集」は入試問題で頻出する作品のひとつです。独特の語り口や物語の背景をしっかり理解することが得点アップの鍵となります。

本記事では、「今昔物語集」に関連する高校入試対策の練習問題を厳選し、解説付きでご紹介します。重要な語彙や文法、出題傾向を徹底的に押さえた内容となっており、苦手な古文も克服できるようサポートします。得点源に変える第一歩として、ぜひ挑戦してみてください!

スポンサーリンク

今昔物語集のテストでよく出る対策問題

【問題】次の古文を読んで、後の問いに答えなさい。

今は昔、震旦(中国)に李広といふ人ありけり。心猛くして弓の道にすぐれたり。しかる間に、一匹の虎、李広が母を害せり。李広①これを聞きて、弓矢を取りて虎の跡を尋ねてア追ひて行く。 イすなはち見るに、虎臥したり。李広これを見て喜びて射るに、虎に矢を射立てつること、矢はずの斉に至る(矢じりが見えなくなるほど突き刺さった)。李広喜びて寄りて見るに、虎に似たる岩にてあり。「②奇異なり」と思ひて、その後、その岩を射るに、矢立たずして踊り還る。ここに李広思はく、「我が母を害せる虎を射むと思ふ心の( A )によりて、岩にも矢は立つなりけり。岩ぞと思ひて射る時には立たざりけり。」と思ひて、泣く泣く帰りぬ。その後、③このこと世に広く聞こえて、李広が虎を追ひて射たる心をほめけり。 (『今昔物語集』より)

問一 下線部ア「追ひて」イ、「すなはち」の読みを、ひらがなを用いて、すべて現代かなづかいで答えなさい。

問二 下線部①「これ」とは、どのようなことを指しますか。十字以内で答えなさい。

問三 傍線部②「奇異なり」とありますが、何が奇妙だというのですか。最も適切なものを次の中からひとつ選んで、 記号で答えなさい。
ア 虎であることを確認して矢を射たのに、矢が岩にあたってはね返ってきたこと
イ 母を殺害した虎だと信じて矢を射たが、矢が刺さっていたのは別の虎であったこと
ウ 母を殺害した虎が、自分に似た岩に化けて李広をまんまとだまそうとしたこと
エ 自分では虎を射たつもりだったのに、実際は岩に矢が深く突き刺さっていたこと

問四 本文中の( A )に入る最も適切な語を次の中からひとつ選んで、記号で答えなさい。
ア 浅き
イ うれしき
ウ 深き
エ みにくき

問五 傍線部③「このこと」とありますが、どのようなことですか。最も適切なものを次の中からひとつ選んで、記号で答えなさい。
ア 李広の母への愛情の強さが矢に乗り移って、岩の中まで深く突き刺さったこと
イ 李広ほどの弓矢の名手でも、岩のように強い虎には全く歯が立たなかったこと
ウ 李広が母を殺害した虎をどこまでも追いかけ、最後に母のかたきをうったこともヒ
エ 李広の母を思う気持ちがとても強かったので、人食い虎を射ぬいて殺せたこと

問六 この文章の出典 『今昔物語集』は、平安時代の作品です。同じ時代に成立した作品を、次の中からひとつ選んで、記号で答えなさい。
ア 枕草子
イ 奥の細道
ウ 平家物語
エ 万葉集

スポンサーリンク

今昔物語集のテストでよく出る対策問題の解答

問一
ア おいて
イ すなわち

問二(例)虎が母を殺したこと。

問三 エ

問四 ウ

問五 ア

問六 ア

<現代語訳>
今は昔、中国に李広という人がいた。意思が強固で弓が得意だった。あるとき、一匹の虎が李広の母を殺した。李広はこれを聞き、弓矢を持ち虎の跡を尋ねて追っていった。そこで見ると、虎が横になっている。李広はこれを見てしめたと思い矢を射ると、虎に矢が刺さり、矢じりが見えなくなるほど奥まで突き刺さった。

李広は喜び近付いてみると、 (虎と思い込んでいたのは)虎に似た岩であった。「奇妙なことだ」と思い、その後、その岩を射てみると、矢は刺さらずにはね返ってしまう。そこで李広が思うに、「私の大切な)母を殺した虎を絶対に)射ようと思う心の深きによって岩にも矢は刺さったのだ。岩だと思って射るときには矢が刺 さらない。」とわかり、泣く泣く帰った。その後、この ことが世間に知れ渡り、李広が虎を追って射た心を賞賛したということだ。

コメント

テキストのコピーはできません。