生物の成長とふえ方体細胞分裂のしくみについてまとめています。
生物の成長と体細胞分裂のしくみ
成長のしくみは、細胞分裂によって細胞の数が増え、それらの細胞1つ1つが大きくなることで成長します。細胞分裂が近づくと、核の中の染色体が複製され、2本ずつできます。この染色体の2つの細胞に2等分されるため、核にふくまれる染色体の数は分裂前後では変わらない。
体細胞分裂の順序
- 核の中で染色体が複製され、染色体が2倍量になる。
- 核が消え、中にある糸状の染色体が見え始める。
- 染色体がより合わさってひも状になり、赤道面に並ぶ。
- 染色体が両極に分かれていく。
- しきりができて細胞質が2つに分けられる。
- 核ができ染色体が見えなくなる。
練習問題(生物の成長)
次の問いに答えよ。
- 核の中にあるひも状のものを何というか。
- 1は細胞分裂前に2倍量になる。このことを何というか。
- 植物細胞の場合、何によって細胞質が2つに分けられるか。
- タマネギの根で細胞分裂を観察する場合、根のどこを観察に使うか。
- なぜ4を観察に使うのか。理由を簡潔に述べよ。
- 切り取った根を、うすい塩酸に入れる理由を答えよ。
- 酢酸カーミン液では、どこを何色に染色するか。
- ろ紙をかぶせて押しつぶす理由を答えよ。
- 生物が成長するためのメカニズムを、「細胞分裂」「大きく」の語句を使って説明せよ。
解答(生物の成長)
- 染色体
- 複製
- しきり
- 先端付近
- 成長点があり、細胞分裂が盛んだから。
- 細胞の活動を止め、細胞一つ一つを離れやすくするため。
- 核や染色体を赤色に染める。
- 細胞の重なりを無くし、観察しやすくするため。
- 細胞分裂で細胞の数が増え、増えた細胞が大きくなることで成長する。
被子植物の受粉と受精
被子植物は、受粉すると花粉から花粉管をめしべの中の胚珠にむけてのばしていきます。精細胞を胚珠に送ると、精細胞の核が卵細胞の核と合体して受精します。花粉は、水分を吸収すると活性化され、花粉管をのばします。柱頭についている糖分は、花粉管が伸びるための養分・エネルギーになります。
練習問題(被子植物)
次の問いに答えよ。
- 花粉は、花のどの部分に受粉すると花粉管をのばすか。
- 受粉後、花粉は何を運ぶために花粉管をのばすか。
- 花粉管がのびるようすを調べるのに、砂糖水の上に花粉を落とす理由を花のあるつくりに着目して書け。
解答(被子植物)
- 柱頭
- 精細胞
- めしべの柱頭と似た状態にするため
無性生殖のふえ方と遺伝
分裂や栄養生殖などの無性生殖は、体細胞分裂が繰り返されて新しい個体ができます。体細胞分裂の際、染色体が複製されて2つに分かれるため、新しい個体の染色体は親とまったく同じになります。
練習問題(無性生殖)
次の問いに答えよ。
- 生物が新しい個体をつくり仲間をふやすはたらきを何というか。
- 体細胞分裂によってなかまを増やす方法を有性生殖に対してなんというか。
- 生物のもつ形や性質は親と同じか、ちがうか。
- 無性生殖でできた子に現れる形質は、親と同じか、ちがうか。
- ミカヅキモのように、分裂によって新しくできた個体は分裂前の親の固体からどのような
- 遺伝子を受けつぎ、どのような形質を示すか簡潔に書け。
解答(無性生殖)
- 生殖
- 無性生殖
- 遺伝子
- 同じ
- 親と同じ遺伝子を受けつぎ、親と同じ形質を示す。
細胞分裂総合問題
次の問いに答えよ。ただし( )には、適語を入れよ。
- 1つの細胞が分かれて、2つの細胞になることを( )分裂といいます。
- 生物が成長するときに行われる細胞分裂を特に、( )分裂といいます。
- 生殖細胞(植物の精細胞や卵細胞、動物の精子や卵)が作られるときに、染色体が半分になる( )分裂が行われています。
- 細胞の核を観察するときに色をつけるために用いる薬品を1つ答えよ。
- 1つの細胞が2つの細胞に分かれることを何といいますか。
- 細胞分裂の時に細胞の核の中に見られる、糸状のものを何といいますか。
- 1つの細胞が2つの細胞に分かれると、染色体の数はどうなるか。
- 染色体の数は生物によって決まっていますが、人間の場合は何本か。
- 植物の根でよくのびる部分は、根のどのあたりか。
- 根の先端あたりにある細胞分裂が特に盛んな場所を何というか。
- 根の先端にある固い部分を何というか。
- 生物の成長とは、細胞分裂によって細胞の数がどうなることか。
- 生物の成長とは、増えた細胞がどうなることか。
解答
- 細胞
- 体細胞
- 減数
- 酢酸カーミン液 (または酢酸オルセイン液)
- 細胞分裂
- 染色体
- 数は変化しない
- 46本
- 根の先端あたり
- 成長点
- 根冠
- 増えること
- 大きくなること
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