中学国語古文「玉勝間のテストでよく出る問題」です。「玉勝間」は、江戸時代の本居宣長が書いた随筆で、日本の文化や言葉についての考察が多く含まれています。中学国語のテストでも頻出の作品であり、特に本文の解釈や語句の意味が問われることが多いです。本記事では、テストによく出る問題の傾向や重要ポイントを分かりやすく解説し、得点アップにつながるコツを紹介します。
玉勝間のテストでよく出る問題
次の文章を読み、後の(1)~(4)の問いに答えなさい。
(本居宣長『玉勝間』による)
(注)
てりて…照り輝いて。
しげく…たくさんに。
たぐふ…くらべる。
うき世…この世。
こよなく…大変。
またく…まったく。
桐が谷八重一重…桜の種類の名。
松も何も…松の木でもその他の何の木でも。
青やかに茂りたるこなた…青々と茂っている林のこちらの方。
(1)文章中の下線部aの「まばらに」とbの「まばらなる」は、それぞれ山桜のどの部分の様子について言ったものか。その組み合わせとして適切なものを、次のア~エから一つ選び、その記号を書け。
ア a―葉 b―葉
イ a―花 b―花
ウ a―葉 b―花
エ a―花 b―葉
(2)文章中の下線部①の「やうかはりて」を現代仮名遣いに直して、下線部全部をひらがなで書け。
(3)文章中の下線部②の「夕映も。」は、その後に続く言葉が省略されていると考えられる。その省略されたと考えられる言葉の内容を説明したものとして適切なものを、次のア~エから一つ選び、その記号を書け。
ア また、その美しさはすばらしいものである。
イ また、その香りがそこなわれるものである。
ウ また、その青みが薄れるものである。
エ また、その数は思いがけず増えるものである。
(4)筆者はこの文章中で、それぞれの山桜には違いがあるということを述べているが、どういう行為から筆者はそのようなとらえ方をするようになったのか。その行為が表されている部分を、文章中から七字でそのまま抜き出して書け。
玉勝間のテストでよく出る問題の解答
(1)ウ
(2)ようかわりて
(3)ア
(4)こまかに見れば
〈口語訳〉
花は桜(がすばらしい)。桜は、山桜の葉が赤く照り輝いて細いのが、まばらに混じって、花がたくさんに咲いているのは、他にくらべるべき物もなく、この世のものとも思われない。(一方)葉が青くて花がまばらなのは、大変劣っている。だいたい山桜という中でも、さまざまな種類があって、よく見れば、一本の木ごとに少しずつ変わったところがあって、まったく同じものはないようだ。また当世、桐が谷や八重や一重などという桜の種類も姿が変わっていてとてもすばらしい。(しかし)まったく曇った日の空(を背景)に見上げるのは、花の色は鮮やかではない。松の木でもその他の何の木でも、青々と茂っている林のこちらの方に咲いているのは、色がひきたって、格別に見える。空がきよらかに晴れた日に、日の光がさす方から見るのは、かおりもすばらしく、同じ花とは思われないほどである。朝日は言うまでもない。夕映えも(また、その美しさはすばらしいものである)。
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