中学国語で出題される小説問題では、「主題を読み取る力」や「登場人物の気持ちを想像する力」が問われます。これらは一見感覚的なものに思えますが、実はコツさえつかめば誰でも得意になります。この記事では、小説文を読み解くうえで重要な「主題のつかみ方」と「登場人物の心情の捉え方」について、具体例やポイントを交えてわかりやすく解説します。定期テストや高校入試にも役立つ読解の力を、今からしっかり身につけましょう!
- 小説…書かれた文章の全文
- あらすじ…大まかな話の筋。小説全体の出来事を「いつ」「どこで」「だれが」「どうした」をふまえて短い言葉でまとめたものです。
- 主題…小説の中心となるテーマ
小説の主題の主なパターン
小説では、主人公の心情が、出来事や事件によって変化します。また、主人公がさまざまな経験をすることによって成長することもあります。これらが主題と関わることが多いです。
ですので、「変化」に注目することが大事です。たとえば、心情の変化、考え方の変化、立場・行動の変化などです。
主題をつかむことへの下準備
出来事を「いつ」「どこで」「だれが」「どうした」の形でおさえておきます。
場面ごとの主人公の心情をおさえておきます。
これらの準備をふまえて、主人公が「何によって」「どう変わったか」をよみとります。
- 「何によって」…変化の原因となる出来事、事件、経験など。
- 「どう変わったか」…出来事の前後で、「心情」「考え方」「立場」「態度」「行動」がなどがどう変わったか比べます。
主題になりうるキーワード
文章中に、主題に関わるキーワードがないかさがしてみます。
(例)変化、成長、希望、きずな、決意などです。
文章中によく出てくる言葉、詳しく説明されている言葉、文章の最後に出てくる言葉などに注目します。小説の主題のとらえる手順として、「準備」「キーワード」を手勝ちをもとに、何について書かれた文章なのか、作者は何を伝えたいのかに注意して主題を考えます。自分でわかりやすいように手掛かりの言葉をまとめるといいです。
小説の主題のつかみ方のコツ


1タイトルに注目
タイトルは作品の核心を表すことが多いです。なぜこのタイトルなのかを考えてみましょう。
例:「走れメロス」
→ 友情、信頼、責任感がテーマ
2繰り返し表現を探す
作品中で何度も出てくる言葉や表現は、主題に関わる重要なキーワードです。
例:「希望」「絆」「成長」
→ これらの言葉が何度も出てくる箇所をチェック
3登場人物の変化
主人公が最初と最後でどう変わったかを見ると、主題が見えてきます。
例:臆病だった主人公が勇気を出す
→ 「成長」「勇気」がテーマの可能性
4対立構造を見つける
善と悪、新と旧、個人と社会など、対立する要素から主題を読み取れます。
例:伝統 vs 革新
→ 「時代の変化」「価値観の衝突」がテーマ
小説の読解の仕方
心情とは、気持ち。心の中で思ったことであり、小説などの文学的文章では、主に、登場人物や作者の心情(=気持ち)を指します。
場面における、心情の位置づけ
登場人物の心情は、出来事や事件を原因として生まれ、表情やしぐさ、態度、行動、会話などに表れます。
<例>
大好きな田舎の祖母が遊びに来る日になった。(出来事)
↓
久しぶりに会うので楽しみ(心情)
↓
今日は、授業が終わって、一目散に帰宅した。
↓
祖母を見ると、思わずニコニコしてしまった。(心情の表れ)
心情がそのまま書かれている部分
「~思った」「~感じた」などの表現に注目します。(例)私は、うれしいと思った。
表情、しぐさ、会話などから読み取る
- 表情 目を大きく見開いた。(おどろき)
- しぐさ 軽やかな足どり(うれしい)
- 態度 彼はもじもじしていた(はずかしい)
- 行動 みんなで笑いあった(喜び)
- 会話 「ほっとした」とつぶやいた。(安心)
など
情景から読みとる
情景は、登場人物の心情と深く関わっているので、情景描写に着目することも、心情をとらえやすくなります。
(例)灰色の雲もどんよりとのしかかってくるように重かった。
→ 情景から、すっきりしない重苦しい心情が想像できます。
心情の捉え方のコツ
登場人物の心情を正確に読み取ることで、小説の感動が何倍にもなります。表面的な感情の奥にある複雑な気持ちも探ってみましょう。


1感情を表す語句
「嬉しい」「悲しい」「怒り」など、直接的な感情表現を見つけます。
例:「胸が躍った」「涙があふれた」
→ 喜びや悲しみの感情
2身体的表現
体の動きや反応から心情を推測します。
例:「手が震えた」「顔が赤くなった」
→ 緊張、恥ずかしさ、怒りなど
3行動・しぐさ
人物の行動から内面の状態を読み取ります。
例:「足早に歩く」「うつむく」
→ 焦り、不安、恥ずかしさなど
4セリフの調子
話し方や口調から、その時の感情を推測します。
例:「…そうですね」(消極的)
→ 迷い、不安、遠慮など
小説の読解のコツ

1. 一度目は流れを楽しむ:まずは素直に物語を楽しみましょう。
2. 二度目は分析的に:主題や人物について考えながら読み直します。
3. 疑問を持つ:「なぜ?」「どうして?」と疑問を持ちながら読むことが大切です。
4. 自分の経験と重ねる:登場人物の気持ちを自分の体験と照らし合わせてみましょう。

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