中学地理の西アジアについてのまとめです。西アジアといえば、石油。そのあたりを詳しく確認しながらおさえていきましょう。それでは、西アジアについてみていきましょう。
西アジア
日本は西アジアから最も多く石油を輸入
- 自然…乾燥帯が広がり世界最大のアラビア半島がある。
- 宗教…イスラム教の信者が多い。
- 資源…石油の埋蔵量は世界有数で日本にも多く輸出。
西アジアの社会
西アジアは、アフガニスタンからトルコにかけての地域をいう。大部分が乾燥帯に属し、砂漠と高原と山地が広がっている。
紀元前3000年ころには、現在のイラク付近を流れるティグリス川、ユーフラテス川の流域でメソポタミア文明が栄えた。
その後、現在のイスラエル付近でユダヤ教やキリスト教が、そして7世紀にはアラビア半島でイスラム教が生まれた。遊牧民が多く、国家の統一は遅れた。
20世紀に入り、ペルシア湾岸で油田が発見されると、周辺地域に莫大な富をもたらした。一方で、現在もイスラエルとパレスチナとの対立やイラク戦争、アフガニスタン紛争など絶えない地域でもある。
西アジアの経済
西アジアでは、ユダヤ教徒の国イスラエルをのぞくと、イスラム教徒が大多数をしめている。
イスラム教では、教典のコーランを絶対的に重視し、1日5回のメッカに向かっての礼拝と1年に1か月間行われる断食が義務づけられている。このほかに豚を食べることや飲酒などが禁止されている。
また、ペルシア湾岸には産油国が多く、多くの国で石油の輸出が経済の中心を担っており、工業化はあまり進んでいない。
石油輸出国機構(OPEC)
石油輸出国機構(OPEC)は、産油国の利益を守るためにつくられた、石油のの生産量や国際価格の決定などを行う機関。1960年に、石油産出国が自らの利益を守るために結成。世界の石油価格に大きな影響をもつ。
サウジアラビアは、輸出品の75%前後が原油となっています。
サウジアラビア
サウジアラビアはアラビア半島の大半をしめる国で、東はペルシア湾、西は紅海に面している。国土のほぼ全域が砂漠気候で、年間降水量は100mm前後と非常に少ない。内陸部では日中の気温が40°Cをこえるが、夜には氷点下に下がることもあり、寒暖の差が極端に大きいことも特徴である。
この地は古代から遊牧民族の地であったが、7世紀にムハンマドがイスラム教を興すと、西海岸の都市メッカがその聖地となった。
その後、イスラム帝国がこの地を中心に地中海地域を支配した。16世紀にはオスマン=トルコの支配下に入ったが20世紀に入ると、土地の名士、サウド家がアラビア半島を支配し、現在のサウジアラビアの基礎を築いた。
サウジアラビアの社会
サウジアラビア国民のほとんどはイスラム教徒で、イスラム教が社会の基礎にある。王族の権限が強く、首相は国王が兼任し、閣僚も王族がしめていることなどが特徴である。このため、西洋的な憲法がなく、国会にあたる「諮問評議会」の権限は非常に弱い。また、人権抑圧の問題もある。
サウジアラビアの産業
原油の埋蔵量・輸出量ともに世界有数で、石油輸出国機構(OPEC)の中心国にもなっており、原油や石油製品の輸出で経済を支えているが、工業化はあまり進んでいない。
石油は、産出地に大きなかたよりがみられる。最大の産出地はペルシア湾を中心とする西アジアで、この地域の産出量は世界の約3割、埋蔵量は約2分の1をしめている。なかでもサウジアラビアは西アジア最大の産油国であり、原油の確認埋蔵量は世界有数である。
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