中1理科「溶解度のテスト対策」です。中学1年生の理科で学ぶ「溶解度」は、定期テストで必ずと言っていいほど出題される重要単元です。特に、溶解度のグラフの読み取り・計算問題・飽和水溶液の仕組みなどが頻出ポイントとなります。
この記事では、「溶解度」の基本からテストによく出る問題まで、わかりやすく解説します。苦手な人でもしっかり理解できるよう、ポイントを整理しているので、テスト対策や復習に役立ててください!
この記事でわかること
・溶解度の基本と重要ポイント
・溶解度グラフの見方と計算のコツ
・テストによく出る問題&解答解説
さっそく、溶解度の基礎からチェックしていきましょう!
【問題】溶解度の対策問題
問1 次の図は、いろいろな物質の溶解度曲線を示したものである。次の問いに答えなさい。
(1) 図の物質のうち、10°Cの水 100gにとけるだけとかしたとき、とけた質量がもっとも大きいものはどれか。
(2) 図の物質のうち、40°Cの水 100gにそれぞれの物質を50g加えたとき、すべてとけたものはどれか。
(3) 60°Cの水100gに図の物質をそれぞれ加えて飽和水溶液をつくり、10°Cまで冷やしたとき、結晶が最も多く出てくる物質はどれか。また、このときに出てきた結晶の質量は約何gか。次のア~エから選びなさい。
(4) (3)のように、固体の物質をいったん水にとかし、溶解度の差を利用して、再び結晶として固体をとり出すことを何というか。
問2 次の問いに答えなさい。
(1)水100gに溶ける物質の限界の質量を何というか。
(2)水溶液の温度を下げて、溶けていた物質を結晶として取り出せるのは、温度にとる溶解度の違いが大きい物質か、小さい物質か。
(3)水を冷やしても、食塩とミョウバンでは、ミョウバンの結晶は出てくるが、食塩の結晶はほとんど出てきません。その理由を【食塩の溶解度は】の書き出しで説明せよ。
問3 次の問いに答えなさい。
(1)水100gに硝酸カリウム25gをすべてとかした。溶液の質量は何gか。
(2) (1) のときの質量パーセント濃度は何%か。
(3) 一定量の水に物質をとかしたとき、それ以上物質がとけることができなくなった水溶液を何というか。
(4) 一定量の水にとける物質の限度の量を何というか。
(5) 水の温度ごとの(4)をグラフで表したものを何というか。
(6) いくつかの平面で囲まれた規則正しい形の固体を何というか。
(7) 固体の物質を水にとかし、再び結晶として固体をとり出すことを何というか。
【ポイント】水溶液の溶解度
溶解度は、物質の種類によって決まり、水の温度により変化します。物質の種類によっても変わりますし、水の温度によっても変化します。一般的に。水の温度が高いほど、溶解度は大きくなります。「水100gに溶ける」というところもポイント。ミョウバンや硝酸カリウムなどは、温度が変化すると溶解度も大きく変わりますが、食塩は温度が変化しても溶解度があまり変化しません。
一定量の水に物質を溶かしていったとき、物質をそれ以上溶けることのできない水溶液。
再結晶
- 溶解度の差が大きい物質は、温度を下げると結晶が取り出せます。
- 溶解度の差が小さい物質は、水を蒸発さえると結晶が取り出せます。
ミョウバンのように、水の温度によって溶解度が大きく変化するような物質は再結晶によって物質をとり出すことができます。
取り出し方の確認
- 水溶液の温度を下げていくと結晶になって出てくる。 ミョウバンなど。
- 水溶液を加熱して水を蒸発させると、結晶になって出てくる。 塩化ナトリウム(食塩)など。
ろ過
ろ紙などを使って、溶媒に溶ける物質と溶けない物質とを分ける方法。
ろ過のしかたは、まずろ紙をろうとにのせ、水でぬらしてろうとに密着させます。次にろうとのあしをビーカーの壁にくっつけます。ろ過する液体をガラス棒を伝わらせて少しずつ注ぎます。
【解答・解説】溶解度の対策問題の解答
問1
(1) 塩化ナトリウム
(2) 硝酸カリウム
(3) 物質…硝酸カリウム/記号…ウ
(4) 再結晶
問2
(1)溶解度
(2)大きい物質
(3)食塩の溶解度は温度が下がってもほとんど変化しないから
問3
(1)125g
(2)20%
(3)飽和水溶液
(4)溶解度
(5)溶解度曲線
(6)結晶
(7)再結晶
濃度は、溶液中に溶けている物質の割合を示し、通常は質量パーセント濃度(%)で表します。質量パーセント濃度の公式は「(溶質の質量/溶液の質量)×100」(※溶液=溶質+溶媒)です。一方、溶解度は、一定の温度で一定量の溶媒に最大限溶ける溶質の量を示し、温度によって変化します。一般的に、温度が上がると溶解度も増加します。濃度と溶解度の理解は、溶液の性質や調製に関する基礎知識として重要です。
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