中学理科「だ液の消化のはたらきの実験の定期テスト予想問題」です。
だ液のはたらきの予想問題
次の図のようにA~Dの4本の試験管にうすいデンプン溶液をとり、AとBにはだ液を、CとDにはそれぞれ同量の水を入れ、約36~40℃に保った。約10分後、AとCにはヨウ素液を加えて、( )した。次の問いに答えよ。
(1)文中の( )に入る語を書きなさい。
(2)ヨウ素液を加えて色が変化したのは、A、Cのどちらか。
(3)(2)では、何色に変化したか。
(4)ベネジクト液に反応したのはB、Dのどちらか。
(5)(4)ではどのような反応があったか。
(6)この実験の結果、デンプンは、だ液によってどうなったと考えられるか。
(7)このような変化は、だ液にふくまれる何という物質によるものか。
(8)この実験で、CとDにだ液でなく水を入れたのはなぜか。
だ液のはたらきの実験の予想問題の解答
(1)加熱
(2)C
(3)青紫色
(4)B
(5)赤褐色沈殿ができた。
(6)(糖に)分解された。
(7)消化酵素(アミラーゼ)
(8)デンプンの変化がだ液によって起こることを明らかにするため。
だ液のはたらきのポイント
だ液には、アミラーゼという消化酵素が含まれていて、デンプンをブドウ糖が2個つながったもの(麦芽糖)や3個以上つながったものに分解します。
次のように、4本の試験管を準備し。試験管AとCにはデンプンのりとだ液を、試験管BとDにはデンプンのりと水を入れ、試験管AとBは40℃のお湯が入ったビーカーに、試験管CとDは氷水が入ったビーカーにそれぞれ入れます。
試験管A、B、C、Dに指示薬を入れ、色の変化を見てみると次のような変化が現れます。
試験管A | 試験管B | 試験管C | 試験管D | |
入っている物質 | デンプン+だ液 | デンプン+水 | デンプン+だ液 | デンプン+水 |
温度 | 40℃ | 氷水 | ||
ヨウ素液 | 変化なし | 青紫色 | 青紫色 | 青紫色 |
ベネジクト液 | 赤褐色の沈殿 | 変化なし | 変化なし | 変化なし |
試験管AとBの結果をくらべると、だ液の中の消化酵素はデンプンを糖に変えるはたらきがあることがわかります。
試験管AとCの結果をくらべると、だ液の中の消化酵素は40℃に近い温度でよくはたらくことがわかります。
- だ液の中の消化酵素は、デンプンを糖に変えるはたらきがある。
- だ液の中の消化酵素は、40℃に近い温度でよくはたらく。
ヨウ素液…デンプンと反応して青紫色に変化します。
ベネジクト液…、麦芽糖やブドウ糖などがある液に加え、加熱すると、赤褐色のの沈殿ができます。
ヒトの消化器官のポイント
食物から必要な養分をからだの中にとり入れるはたらきている部分を、消化(または消化器)という。
●ロ
下あごが上下に動いて、歯が食物を細かくくだき、舌がこれを助けて、食物とだ液をよくまぜあわせている。だ液せんには、耳下せん・舌下 せん・がっ下せんの3対があり、それぞれだ液を分泌している。
だ液の中には、アミラーゼという消化酵素が含まれてて、デンプンを分解して麦芽糖にする。また、この作用のほか、だ液は、食物をしめらせて、食道を通りやすいようにしている。
●食道
気管の背中側にある、長さ約25cmの管。食道の壁は筋肉でできていて、食物や液体を筋肉の収縮によって、しごくようにして胃のほうに送る。食道は気管の後ろにあるのに、食物を飲みこむときに、食物は気管のほうにはいらない。これは、食物を飲みこむとき、気管が反射作用で上に引き上げられ、気管がふさがれるようになるからである。
●胃
約1.5Lの容積をもったじょうぶな筋肉の袋で、内面には多数のひだがあり、胃せんが口を開いている。胃せんからは、塩酸を含んだ酸性の強い胃液が出る。胃では、この胃液によって食物を殺菌しタンパク質の一部を消化する。これは、胃液に含まれているペプシンという消化酵素の作用による。
●すい臓
胃の下にあり、すい液を分泌する。すい液は、デンプン・脂肪・タンパク質を消化する消化酵素を含んだ強力な消化液である。また、この消化液を分泌するすいせん細胞の間にあるランゲルハンス島という組織から、インシュリンというホルモンを分泌する。 このホルモンが少なくなると、血液中 のブドウ糖の量がふえ、尿の中にブドウ 糖が出てくる糖尿病になる。
コメント