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中学地理「世界各国の工業の特徴のポイントまとめ」

世界各国の工業の特徴サムネイル 中学地理
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高校入試対策・地理の「世界各国の工業の特徴」についてまとめています。工業については、入試やテストでも必ず出題されるテーマの1つです。確実におさえていきましょう。それでは、高校入試対策・地理の「世界各国の工業の特徴」のまとめです。

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世界各国の工業の特徴

工業地域はかつては鉱産資源の産地周辺に広がる。その後、臨海部に発達。18世紀後半に始まった産業革命以後、ヨーロッパでは、おもに石炭や鉄鉱石の産地を中心に工業地域が発達し、鉄鋼業などの近代工業がさかんになって、世界の工業の中心になった。

■戦後の工業
第二次世界大戦後、石油が重要なエネルギー源になると、各国とも輸入に便利な臨海部に工業地域が発達するようになった。また、アメリカ合衆国が工業の分野で、圧倒的な地位をしめるようになり、大企業が世界各地に支社や支店をもつ多国籍企業として世界各地に進出した。
■近年の工業
近年は工業のグローバル化が進み、各国とも海外 への資本・技術の移動がいっそうさかんになっている。

アメリカの工業

アメリカは1970年代以降、日本などに押され、重化学工業の分野ではその地位を下げたが、コンピュータ、航空機、バイオテクノロジー(生命工学)などハイテク(先端技術) 産業の分野で大きな力を保っている。工業の中心は五太湖周辺からサンベルトへ移動。鉱業は、石炭。石油・ウランといった鉱産資源に恵まれる。工業は、アメリカ世界最大の工業国。情報化社会にあわせ、アメリカでは先端技術産業が発達。

  • 多国籍企業…アメリカ合衆国の世界各国に工場や支社を置く企業が多い。
  • NAFTA(北アメリカ自由貿易協定)…アメリカ合衆国・カナダ・メキシコは経済分野での協力を進めている。

アメリカの工業都市

  • シアトル…航空産業
  • デトロイト…自動車工業
  • ピッツバーグ…鉄鋼業
  • ヒューストン…石油化学工業、宇宙産業、航空産業がさかんな一大工業都市
  • ロサンゼルス…航空産業
  • ボストン…繊維工業、機械工業
  • サンフランシスコ…電子工業

アメリカの工業地域

  • 五大湖周辺…重化学工業、鉄鋼業・自動車工業が盛ん。周辺で採れる石炭・鉄鉱石と五大湖、セントローレンス川の水を利用しています。
  • サンベルト…37度以南の地域の工業地帯。1970代以降、温暖で土地が安く労働力が豊富な賃金の安い北緯37度以南で発達。
  • シリコンバレー…サンフランシスコ近郊にあるサンノゼ付近のスタートアップ企業が集まる都市。コンピューター関連企業の中心地で、大学や研究機関(IC集積回路)工場やIT産業の企業が集積しています。
  • メガロポリス…アメリカ合衆国の北東部(ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、ボルティモア、ワシントンなど)の大都市一帯。

アフリカ州の工業

南アフリカ共和国

金、ダイヤモンド、レアメタル(希少金属)などの鉱産資源に恵まれ、工業化に成功。かつてアパルトヘイトと呼ばれる黒人などを差別する人種隔離政策をとられていた。なお、黒人と白人との経済格差が残る。

アフリカ諸国の輸出品

左から1位、2位、3位の順

  • エジプト…石油製品・液化天然ガス・原油
  • ナイジェリア…原油
  • コートジボワール…石油製品・カカオ・原油
  • ケニア…茶・装飾用切花・野菜・果実
  • 南アフリカ共和国…白金族・鉄鋼・機械類・自動車・石炭

オセアニア州の工業

オーストラリアの鉱業

  • 鉱業の特色…鉱床が地表の近くにあるため露天掘り。
  • 石炭…グレートディバイディング山脈の東側で多く産出。
  • 鉄鉱石…西部のビルバラ地区とその周辺で産出。
  • ボーキサイト…南西部と北部で算出。
  • 鉛・亜鉛・銅…主に内陸部で算出
  • 日本は石炭・鉄鉱石をオーストラリアから最も多く輸入。

ドイツの工業

EU最大の工業国。内陸部から臨海部に工業の中心が移動。鉄鋼業・化学工業・自動車工業が発達。ルール炭田とライン川の水運を元にルール工業地域が発展。ヨーロッパ大陸における経済的及び政治的な主要国であり、多くの文化、理論、技術分野における歴史上重要な指導国。

アジア州の工業

  • アジアの産業…近年急速に発展工業化が進む。
  • アジアNIES(新興工業経済地域)…工業が急速に発達した韓国・台湾・シンガポール・タイなど。
  • ASEAN(東南アジア諸国連合)…東南アジアの10カ国が加盟し、経済・政治分野で協力。
  • OPEC(石油輸出国機構)…石油の生産量の調節。東南アジアやインドでは工業が発展。

中国の工業

中国は鉱産資源にめぐまれた国で、石油・石炭・鉄鉱石の生産量は世界有数です。東北地方には、ターチン油田、フーション炭田、アンシャン鉄山があります。「世界の工場」とよばれ、中国の工業製品は、外国に多く輸出されています。最近では、豊富な労働力をもち、家庭電気製品やコンピュータ、鉄鋼、自動車などで世界一の生産量をあげており、これらの輸出も急増している。

新しい工業国の台頭

アジアNEIS,ASEAN,中国・インドで工業の発展が著しい。先進工業国であるアメリカやドイツのほかにも、1970年代以降,韓国,シンガポール,台湾,ホンコンといった国・地域で工業化が急速に進み,アジアNIES(新興工業経済地域)とよばれるようになった。その後、これらの国・地域に続いて、マレーシアやタイなどの東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々も、日本やアメリカ合衆国などの資本や技術を導入し、工業化を進めてきた。広い市場と豊かな労働力をもつインドも工業が急速に発達し、BRICSの一員に数えられている。

かつてモノカルチャー経済だったこれらの国々は、近年では機械類を中心とした工業製品が輸出の中心になっている。

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