高1の数学は、これからの学習に大きな影響を与える基礎となる重要な科目の一つです。特に1学期の定期テストでは、今後の学習の方向性を決定づけるため、過去問をしっかり分析し、よく出る問題や重要なポイントを押さえておくことが大切です。この記事では、高1数学「数Ⅰ」の1学期定期テストの過去問を徹底分析し、よく出る問題や効率的な対策方法を詳しく解説します。テストで高得点を狙うためのポイントを押さえて、次のテストに向けた準備をしっかり進めましょう!
【問題】1学期定期テスト(数Ⅰ)の問題
(次数と係数)次の問いに答えなさい。
問1 xについて考えるとき、次の単項式の次数と係数を答えなさい。
(1)3x2
(2)-6x4
(3)-x3y
(4)-3a2bx3
問2 次の整式はxについて何次式か。また、各項の係数、および定数項を求めなさい。
(1)2x2+x+4
(2)-x3-6x2+3
(3)x2+2ax+a2
(4)3x3y-5xy2-7y3
問3 整式-x3+2x2y-3y2について、次の問いに答えなさい。
(1)xについて何次式か。また、各項の係数、および定数項を求めなさい。
(2)yについて何次式か。また、各項の係数、および定数項を求めなさい。
(乗法の公式の利用)次の問いに答えなさい。
問1 次の式を展開しなさい。
(1)(a-b+c)2
(2)(x+y-2z)2
(3)(a-b-c)2
(4)(x2+xy+y2)(x2-xy+y2)
(5)(a+b+c)(a+b-c)
(6)(3x-y-1)(3x-y+1)
(7)(a2-a+2)(a2-a-2)
(8)(x+2)(x-2)(x2+4)
(9)(x-3)(x+3)(x2+9)
(10)(x+y)(x-y)(x2+y2)(x4+y4)
(11)(x+3)3
(12)(x+2)(x2-2x+4)
(13)(3a-b)(9a2+3ab+b2)
(不等式)次の問いに答えなさい。
問1 次の不等式を解きなさい。
(1)-7x<14
(2)2(x+4)>5(x-2)
問2 不等式5x-7≧2x+9を満たす自然数をすべて求めよ。
問3 次の問いに答えなさい。
(1)ある1桁の自然数を2倍にして14をたした数は、もとの数から2を引いて5倍した数より小さくなる。もとの数を求めなさい。
(2)ある博物館の入館料は1人350円ですが、30人以上の団体なら1人の入館料が25%引きなる。30人以上より少ない人数でも30人の団体として入館した方が安くなるのは、何人以上のときか、求めなさい。
(3)1個250円のおにぎりと、1個150円のお茶を合わせて15個買い、代金を3000円以下にしたい。おにぎりをできるだけ多く買うとすると、おにぎりは何個まで買うことができるか、求めなさい。
問4 次の連立不等式を解きなさい。
・2x+3≧x-1…①
・x-2>3x-4…②
(分母の有理化と式の値)式の分母を有理化と式の値を求めなさい。
(2次方程式の判別式)次の問いに答えなさい。
問1 次の2次方程式の実数解の個数を求めよ。
(1)x2+5x-2=0
(2)x2+x+1=0
問2 2次方程式x2-mx-m+8=0が重解をもつとき、定数mの値を求めよ。
問3 2次方程式x2-2x+m=0が異なる2つの実数解をもつとき、定数mの値の範囲を求めよ。
問4 正方形の土地がある。この土地の縦の長さを3m、横の長さを6m長くすると、元の面積の3倍になった。元の土地の面積を求めよ。
【解答・解説】1学期定期テスト(数Ⅰ)の問題の解答
次数と係数の解答
問1
(1)次数…2 係数…3
(2)次数…4 係数…-6
(3)次数…3 係数…-y
(4)次数…3 係数…-3a2b
・文字が1つもかけ合わされていないとき(定数項のとき)、次数は0と考える。たとえば、xについて考えたとき、3y2には、xは1つもかけ合わされていないので、次数は0になる。
問2
(1)2次式 x2の係数…2 xの係数…1 定数項…4
(2)3次式 x3の係数…-1 x2の係数…-3 定数項…3
(3)2次式 x2の係数…1 xの係数…2a 定数項…a2
(4)3次式 x3の係数…3y xの係数…-5y2 定数項…-7y3
問3
(1)3次式 x3の係数…-1 x2の係数…2y 定数項…-3y2
(2)2次式 y2の係数…-3 yの係数…2x2 定数項…-x3
乗法の公式の利用の解答
(1)(a-b+c)2
a-bをAとすると
(A+c)2
=A2+2Ac+c2
=(a-b)2+2(a-b)c+c2
=a2-2ab-b2+2ac-2bc+c2
=a2+b2+c2-2ab-2bc+2ca
(a+b+c)2=a2+b2+c2+2ab+2bc+2ca
(2)(x+y-2z)2
=x2+y2+4z2+2xy-4yz-4zx
(3)(a-b-c)2
=a2+b2+c2-2ab+2bc-2ca
(4)(x2+xy+y2)(x2-xy+y2)
(A+xy)(A-xy)
=A2-(xy)2
=(x2+y2)2-(xy)2
=x4+2x2y2+y4-x2y2
=x4+x2y2+y4
(5)(a+b+c)(a+b-c)
=a2+b2-c2+2ab
(6)(3x-y-1)(3x-y+1)
=9x2-6xy+y2-1
(7)(a2-a+2)(a2-a-2)
=a4-2a3+a2-4
(8)(x+2)(x-2)(x2+4)
=(x2-4)(x2+4)
=x4-16
(9)(x-3)(x+3)(x2+9)
=(x2-9)(x2+9)
=x4-81
(10)(x+y)(x-y)(x2+y2)(x4+y4)
=(x2-y2)(x2+y2)(x4+y4)
=(x4-y4)(x4+y4)
=x8-y8
(11)(x+3)3
(a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3
(a-b)3=a3-3a2b+3ab2-b3
=x3+9x2+27x+27
(12)(x+2)(x2-2x+4)
(a+b)(a2-ab+b2)=a3+b3
(a-b)(a2+ab+b2)=a3-b3
=x3+8
(13)(3a-b)(9a2+3ab+b2)
=27a3-b3
不等式の解答
問1 次の不等式を解きなさい。
(1)-7x<14
x>-2
(2)2(x+4)>5(x-2)
x<6
問2 不等式5x-7≧2x+9を満たす自然数をすべて求めよ。
x≦16/3=5.33……
よって、不等号を満たす自然数は、1.2.3.4.5である。
問3 次の問いに答えなさい。
(1)ある1桁の自然数を2倍にして14をたした数は、もとの数から2を引いて5倍した数より小さくなる。もとの数を求めなさい。
もとの数をxとすると、条件より
2x+14<5(x-2)
2x+14<5x-10
-3<-24
x>8
この不等式を満たす1けたの自然数は9である。
(2)ある博物館の入館料は1人350円ですが、30人以上の団体なら1人の入館料が25%引きなる。30人以上より少ない人数でも30人の団体として入館した方が安くなるのは、何人以上のときか、求めなさい。
x人入館とする。
350x>350×(1-0.25)×30
x>30・(1-0.25)
x>22.5
この不等式を満たす最小の自然数は23である。
よって、23人以上のとき安くなる。
(3)1個250円のおにぎりと、1個150円のお茶を合わせて15個買い、代金を3000円以下にしたい。おにぎりをできるだけ多く買うとすると、おにぎりは何個まで買うことができるか、求めなさい。
おにぎりをx個買うとき、お茶は(15-x)個買うことになる。
250x+150(15-x)≦3000
250x+2250-150x≦3000
100x≦750
x≦7.5
この不等式を満たす最大の整数は7である。
よって、7個までおにぎりを買うことができる。
問4 次の連立不等式を解きなさい。
・2x+3≧x-1…①
・x-2>3x-4…②
①を解くと、x≧-4
②を解くと、x<1
よって、-4≦x<1
分母の有理化と式の値の解説・解答
・分母が根号を含む多項式になっている有理化は、乗法の公式を使って、整数にしていきます。
・与えられた式が、2乗、3乗のときは、基本対称式を使います。
問1
(1)√15+2√3
(2)5+2√6
・(a+b)(a-b)などを利用する。
問2
(1)6
(2)1
(3)198
2次方程式の判別式の解答
問1 次の2次方程式の実数解の個数を求めよ。
(1)x2+5x-2=0
2次方程式の判別式D=33>0より、
2個
(2)x2+x+1=0
2次方程式の判別式D=-3<0より、
0個
問2 2次方程式x2-mx-m+8=0が重解をもつとき、定数mの値を求めよ。
重解をもつのは、2次方程式の判別式D=0より
D=(-m)2-4・1・(-m+8)=0
m2-4m-32=0
(m+8)(m-4)=0
m=-8,4
問3 2次方程式x2-2x+m=0が異なる2つの実数解をもつとき、定数mの値の範囲を求めよ。
異なる実数解をもつのは、2次方程式の判別式D>0より
D=(-2)2-4・1・m>0
4-4m>0
-4m>-4より
m<1
問4 正方形の土地がある。この土地の縦の長さを3m、横の長さを6m長くすると、元の面積の3倍になった。元の土地の面積を求めよ。
元の土地の1辺の長さをxmとする。
縦を3m、横を6m長くすると、土地の面積は(x+3)(x+6)
題意より、(x+3)(x+6)=3x2
これを解くと、x=-3/2、6
x>0であるから、x=6
よって、元の土地の面積は36m2となる。
コメント